ストーリー

シンボルマークの成り立ちを知る −円と線が意味するもの−

sun-kyoにはロゴマークが存在します。

ロゴマークとは、企業や商品などのブランドイメージを表現するために、ロゴタイプとシンボルマークを組み合わせて図案化したもののこと。sun-kyoプロジェクトでは、コンセプトに込めた思いを視覚的にも伝えられるようにロゴマークが制作されました。

sun-kyoのコンセプト「地域に残る自然の景観に光を当て、その土地の特性を活かしながら、新たな景色を創り出し、生き生きと輝かせる」。ここでは、コンセプトを象徴するものとしてデザインされたシンボルマークの成り立ちをお話しします。

発想源となったのは立山町の情景

シンボルマークは、立山町へと車で向かう道中に高速道路から見える風景から着想を得て制作されました。制作に携わったデザイナーが以前から好きだったという「眼下に広がる田園の中に、ぽつりぽつりと家々が点在する風景」。それはまさに、散居集落の面影を残す立山町地域が持つ情景でした。

2つの要素「円」と「線」が表すもの

sun-kyoのシンボルマークは、大きく分けて2つの要素から成り立ちます。

  1. 太陽を表す「円」
  2. 大地に光が降り注ぎ、地域の風景に光を当てる太陽。希望に満ちた1日の始まりを表すとともに、sun-kyoに暮らす人々の明るい未来を願う気持ちを表現しています。

  3. 大地を表す「線」
  4. 立山町の田園風景を上空から見る風景。新興住宅地を通るパターン化された道とは異なり、地形を活かして作られた規則性を持たない田畑と道を表現しています。

色彩が意味するもの

シンボルマークの色には、プロジェクトの成功とsun-kyoとつながる人々の幸せを願って、独自の名称が付けられました。この5色は、田園風景を上空から眺めた壮大な景色の中にある、自然の美しさを想起させる色彩になっています。

  • 受け継ぐことを意味する「daidai」
  • ミカン科の果実である橙(だいだい)は成熟しても木から落ちにくく、何代もの果実を同時に実らせることから「代々」という意味を持ち、縁起物として正月の飾りにも用いられます。住み継ぎ、受け継いでいく、「あるものを活かす」ことを目的としたsun-kyoプロジェクトにふさわしい色の名称です。

  • 朝にのぼる太陽「asahi」
  • 朝日は、1日の始まりに降り注ぐ光です。楽しい1日の始まり、そして新しい暮らしが始まる未来への希望をイメージして名付けられました。

  • 変化する稲の色を表現した「shinme・inaba・kogane」
  • shinme(新芽)、inaba(稲葉)、kogane(黄金)は、すべて稲に関連する名称です。3色は、稲が成長し、穂を実らせ、成熟するまでに変化していく葉色をイメージして配色されています。

  • 畑に芽吹く「shinme」
  • 新しい芽が吹き、畑を淡く若々しい黄緑色に染めていく。新芽は、新しい季節の訪れを表し、これから成長していく希望を込めた名称でもあります。

ロゴマークは、デザイン的なポイントとして見過ごしてしまえるような小さなパーツです。それでも、この小さなマークに意味を込め、sun-kyoの本質に触れる役割を持ったプロジェクトの一部分として大切に表現されています。